近年、クラウド会計ソフトを導入している企業や個人事業主は増えています。
企業に関しては、創業して間もない企業や中小企業、それに大手企業など規模を問わず利用されているのです。
このようにクラウド会計ソフトが利用される理由は、経費などの入力の手間の削減、経理や会計の専門的な知識が必要ないことなどが挙げられます。
企業であれば業務の効率化による人件費の削減、個人事業主であれば本業に注力できるなどクラウド会計ソフトを利用するメリットは多いです。

目次
クラウド会計ソフト「弥生会計」とは

弥生会計はfreeeやマネーフォワードクラウドと並び、高いシェアを誇るクラウド会計ソフトです。
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freeeやマネーフォワードクラウドと比較すると、利用者数では若干見劣りすることでしょう。
しかし弥生会計は以前から会計ソフトのパッケージを販売していた実績があるため、会計ソフトとしての信頼性は抜群です。
豊富な実績もあり、弥生会計は大手企業でもよく使われ、税理士事務所からも厚い信頼があります。
ちなみに弥生会計は利用者によって、サービスの名称が変わります。
利用する人の経理や会計の知識に合わせた、豊富な商品やプランのラインナップは弥生会計の魅力の一つと言えるでしょう。
企業で経理を担当していない人や会計ソフトを使わずに確定申告を行っている個人事業主の人には、そもそも「クラウド会計ソフト」自体に馴染みがないかもしれません。
クラウド会計ソフトとは、インターネットを経由して会計業務を行えるソフトです。
クラウド型のメリットは、大きく以下の5つと言えるでしょう。
- バージョンアップをする必要がなく、バージョンアップにお金もかからない。
- スマートフォンやタブレットからでもアクセスでき、どこからでも収支などを確認できる。
- 銀行口座やクレジットカードとの連携ができ、経費を手動で入力する手間が省ける。
- 確定申告を自宅からできる。
- サポートが充実しており、メールや電話だけでなく、チャットからでも疑問点を問い合わせられる。
経理や会計の知識や業務経験がない人でも簡単に使うことができて、かつ銀行口座やクレジットカードの連携で経費などを自動で入力できます。
入力の手間の削減、入力ミスの防止、経理や会計を一から勉強せずとも使える点がクラウド会計ソフトの特徴なのです。
そのため個人事業主をはじめ、中小企業、そして上場しているような大手企業もクラウド会計ソフトを導入しているのです。
クラウド会計ソフト弥生会計の特徴3選

弥生会計がどういったサービスなのか、そしてどのような種類があるのかを解説しました。
では次に、弥生会計の特徴を3つ紹介していきます。
AIによる自動取り込みと自動仕訳で入力作業の大幅削減
経理や会計の業務に一度でも携わったことがある人にとって、経費や支出をその都度記録していくのは膨大な手間のかかる作業です。
個人事業主の人は月末や年末に、これまでの経費や支出を領収書とにらめっこしながら登録していきます。
もちろん重要な業務ではありますが、単調な作業であるがゆえに、記入漏れや重複などは起こりやすいです。
しかし弥生会計を利用し、銀行口座やクレジットカードと連携させればこの業務は一気に効率化します。
銀行口座やクレジットカードから支出が生じた際、そのデータはすぐにクラウド会計ソフトに取り込まれます。
初回はその支出を適切な勘定科目に振り分けなければなりません。
しかし一度登録すれば、今後同様の支出が発生した際は、自動的に仕訳が行われます。
これは企業の経理担当にとっても、個人事業主にとっても弥生会計を利用する最大のメリットの一つと言えるでしょう。

最大2ヵ月間の充実したサポートが付いている
弥生会計オンラインには3つのプランがあります。
「無料体験プラン(最大2ヵ月無料体験)」「セルフプラン」「ベーシックプラン」です。
3つのプランは利用できる機能やカスタマーサポートの内容に違いがあります。
しかし3つのプランに共通しているのが、最大2ヵ月間、電話サポートが利用できることです。
クラウド会計ソフトは、経理や会計の経験がある人でも初めは慣れるために時間がかかります。
弥生会計オンラインでは慣れるまでの間、どのプランでも電話サポートを受けられるのです。
メールでの問い合わせもできますが、電話の良いところは画面を見ながら疑問点をその場で聞ける点です。
弥生会計と並び人気のあるfreeeやマネーフォワードクラウドの場合、全てのプランで電話サポートを受けられるわけではありません。
一番サポートが必要な時期にしっかりとサポートを受けられるのは弥生会計オンラインの強みと言えるでしょう。
弥生会計オンラインには「画面共有サポート」というコールセンターのオペレーターと画面を共有しながらサポートを受けられるシステムがあります。
電話やメール、それにチャットボックス(ベーシックプランのみ)のいずれかを利用した場合、まずは自身の不明点を説明しなければなりません。
しかし画面共有をしていれば、ほとんど説明することなく、不明点を伝えられます。
クラウド会計ソフトは慣れるまでソフトの使い方に不明な点が出てくるため、「画面共有サポート」はユーザーのことを考えたものだと言えます。
弥生会計は万全のサポート体制を敷いています。
年会費無料で利用できるソフトがある
個人事業主で白色申告を前提としているユーザー向けの「やよいの白色申告オンライン」はインストール不要、初期費用・月額費用ともに0円で利用できます。
更に言えば、無料だからといって利用できるサービスが制限されることはありません。
弥生会計と共に人気のマネーフォワードクラウドでも、無料アカウントで確定申告を行えます。
しかし他の機能(自動連携機能)などに制限があります。
ところが、やよいの白色申告オンラインは機能に制限がかかることなく、初期費用も年会費も無料で使えるのです。
ただしサポートはなく、サポートを付けた場合は月額料金が発生します。
そのため、やよいの白色申告オンラインの無料版がおすすめなのは、個人事業主で白色申告をしようと決めている人、そして経理や簿記の知識がある程度ある人でしょう。
いずれにせよエクセルなどで記録をして申告をすることに比べれば、はるかに時間や手間の削減になります。
また、他のプランでは最大2ヵ月間のお試し期間がありますが、もっと長く利用して使用感を知りたいという人にもおすすめです。
やよいの白色申告オンラインなら月額料金も0円であるため、好きなだけ無料で利用できます。

クラウド会計ソフト「弥生会計」を実際に使ってみた

ちなみに筆者はこれまで個人事業主として確定申告を行っていましたが、クラウド会計ソフトを利用するのは今回が初めてです。
はじめに「セルフプラン(初年度無料、次年度8,000円)」「ベーシックプラン(初年度6,000円、次年度12,000円)」「トータルプラン(初年度10,000円、次年度から20,000円)」から自分に合ったプランを選びます。
登録後、「確定申告が初めてか」「不動産業か」という2つの質問に答えてから利用開始です。

まずは最初の設定として[設定メニュー]>[口座・カードの設定]の画面にいき、やよいの青色申告オンラインと銀行口座、そしてクレジットカードを連携させます。
初めは口座やクレジットカードからの支出に対して、勘定科目を指定しました。
しかし2回目は、すでにAIで学習されているため、仕訳する必要がなくなりました。
経費などの自動入力は非常に便利です。
そのため銀行口座やクレジットカードとの連携は、登録後最初に行いましょう。

次に筆者は[取引入力の設定]から、クラウド会計ソフトを利用する前に溜めていた経費の入力を始めました。
まず筆者にとって好印象なのが、画面のデザインが整理されており、非常に見やすいことです。
経理や会計に慣れている人には問題ありませんが、慣れていない人にとっては経理や会計はわからないことだらけです。
そこで会計ソフトの画面が複雑であったりなどすると、ユーザーにとっては会計ソフトを使うこと自体に苦労します。
その点で言えば、やよいの青色申告オンラインは、経理や会計の経験のない人も使いやすいと言えるでしょう。
銀行口座やクレジットカードから自動で入力・仕訳されるということを知ると、手動での入力が若干面倒に感じます。
しかし科目は非常に見やすく、かつ一目でどこに仕訳すれば良いのかわかるため、こちらも初心者に優しいと言えるでしょう。
登録した取引の一覧はスクロールすることで、画面下に表示されます。
いずれの画面も、見やすくわかりやすいデザインになっています。
次にFAQの画面に。
電話サポートやメールでのサポートに対応しているとはいえ、いちいちメールを送るのも電話をかけるのも手間になります。
FAQやヘルプ画面はしっかりとまとめられており、回答も経理や会計の初心者を意識したのか、非常に簡便に説明されている印象です。

弥生会計はサポート体制に定評があり、高い評価を受けています。
電話やメール、それにチャットでの対応の評価に加えて、見やすいFAQなども評価されているのでしょう。
更に言えば、実際にあおいろ確定申告オンラインを使った確定申告の手順は、ホームページにある動画で解説されています。
どうしても文章だけではわかりにくい、電話を使うことに抵抗があるという人は動画で手順を確認してみましょう。
他にも損益レポート、残高推移表、それに固定資産台帳など必要な取引レポート、損益レポート、帳簿は作成できます。
やよいの青色申告オンラインを始めた筆者の感想は「シンプルで使いやすい」です。
どの画面も整理されたデザインになっており、初心者の人でも直感的に操作することができます。
わからない点はFAQを見れば一通り解決できるうえ、わからなければ電話サポートも利用できます。
他にも画面共有サポートで、不明な点をちくいち説明することなくオペレーターに尋ねることができます。
経理や会計の初心者はもちろん、経理や会計の知識はあるけどパソコンの操作に不安な人にもおすすめと言えるでしょう。

まとめ
今回は、freeeやマネーフォワードクラウドと並びユーザーから支持されるクラウド会計ソフトの弥生会計について解説しました。
弥生会計は銀行口座やクレジットカードとの連携による自動入力・自動仕訳で便利なだけではありません。
クラウド会計ソフトの操作性に苦労するユーザーを考えて、どのプランにも最初の2ヵ月間は電話サポートを用意しています。
また経理や会計の初心者だけではなく、経理や会計の経験がある個人事業主向けには白色申告に限り、無料のプランもあります。
経理や会計は企業にとっても、個人事業主にとっても必ずしなければならない業務の一つです。
その一方、時間や手間のかかる作業でもあります。
そんな業務を効率化できるクラウド会計ソフト、それが「弥生会計」なのです。
